尾瀬あきらさんによる日本酒漫画、蔵人(クロード)、遅ればせながら読了。日系3世のアメリカ人クロードが松江で祖先の酒蔵の再興に蔵人として挑戦する・・・という夢のあるお話。
利き酒師の試験勉強の際は同じく尾瀬あきらさんの手による前作品、夏子の酒、奈津の蔵、の二作に大変助けてもらいました。日本酒を作る工程を学ぶのにこれ以上のテキストはない気がします。
この三作品、女性だったり、外国人だったりと、伝統の日本酒造りからするとアウトサイダーな主人公を置いて、時代や地域の場面を若干変えてはおりますが、基本的に根っこは同じ話ともいえます。
但し、夏子の酒は幻の酒米を復活させようというロマンがあったり、奈津の蔵はより日本酒造りとその技術革新の部分を深掘りしていたり、蔵人はそうやって大事に作られた日本酒がどうすれば酒屋や居酒屋で売っていけるのかという視点にも踏み込んでたりと、読者を飽きさせません。
日本酒に興味がある方には自身をもってオススメしたい尾瀬さんによる日本酒漫画三部作。
そんな尾瀬あきらさんの他作品も読んでみたいと手に取ったのが、こちらのどうらく息子。なんと落語の世界が舞台。自分にとっては全く未知な前座から二つ目、真打ちへと広がる高座の世界が新鮮。そしで漫画の中で落語のストーリーを楽しめるのが、まんが道やバクマン的な。(ストーリー in ストーリー)
早速影響をうけて人生初落語をYoutubeで視聴。主人公が初めて師匠に稽古をつけてもらった、やかんを立川談志師匠で。日本に帰国したら是非寄席に行って、帰りに日本酒で一杯・・したいなぁと思いながら読了。