「利き酒師トレーニング」カテゴリーアーカイブ

平日の減酒作戦〜米国在住の利き酒師

少し前から平日に自宅で過ごす際は減酒を意識するようにしています。これはどうしても出張先ではついつい飲んでしまうのでそのバランスを取る為と、8月頭の人間ドックとの勝負に備え少しずつの体質改善を開始する為。

減酒といっても断酒ではないので、2本目のビールに伸びる手を止めるとか、喉が乾いたからビールを飲むのではなく炭酸水を飲むとかそのぐらいで、別に厳密なものではありません。

勿論、備えあれば憂いなし?ということで我が家のアルコール備蓄担当大臣としては常に酒庫のメンテナンスはかかしておりません。利き酒師のはしくれとしてはトレーニングが欠かせませんので。

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(ビールは勿論常備)

ビールはピルスナー系の地元シャイナーボックと、米国らしくバドライトとかミラーライト、あとは白ビール系のブルームーンとIPAを何種類、という感じで48本(2箱)以内となるように在庫を回しています。出張先では地元のクラフトビールを飲むのが基本です。(→トリアエズビールからの卒業

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(ワインも勿論常備)

ワインについては10ドル前後を中心に高くても20ドル台でやりくりしております。たまの贅沢や来客用に数本備蓄しているのは40ドル前後の赤ワイン、プリズナーです。最近はトレジョーで10ドル台のワインを買い漁って試しています。(→旨安ワイン専門です

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(満面の笑みでデキャンタージュする妻)

せっかく米国に来たのだからとエントリーレベルのバーボンを3本ほど買って飲んでみましたが、んー、どうなのかしら。(→バーボンはじめました

それよりも美味しくて興奮したのがメキシコのテキーラやメスカル。ちょっと値段帯が違うので(高いものなので)比べるのもフェアではないかもしれませんが。(→テキーラとメスカル

シングルモルト好きな向かいの家の旦那様の次回来訪用に買ったスコッチを一緒に飲むのも楽しみ。

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(誰に似たんでしょう、長女の変顔好き)

日本に帰国した暁には思う存分日本酒を楽しみたいと思いますが、その為にも日々のカラダのメンテナンスを怠らず、今の環境だからこそ楽しめるお酒を楽しみたいと思います。ビールやワイン、スピリッツ類も同じものはそう簡単には日本では手に入りませんので。

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それでも、ママの日本からのスペシャルなお土産、鰻の肝に合うのはやっぱり日本酒ですよね。他の選択肢が思いつきません。

テキーラとメスカル

メスカルってご存知ですか?

あぁ、あのベルサイユのバラの・・って、それはオスカル!では、あのあらいぐまの・・というボケは誰も期待していないと思うので流すとして、メスカルとはテキーラと同じくリュウゼツランより作られる蒸留酒のこと。

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つい最近まで知らなかったのですが、僕らがよく知るテキーラとは、特定のリュウゼツラン品種(アガベ)を使い、メキシコのハリスコ州とその周辺という特定の地域で作られたお酒だけを指す言葉だったのでした。いわゆるシャンパーニュとスパークリングワインの関係と同じですね。

メキシコ出張の際に「前回自分土産にした高めのテキーラが美味しかったので、また買って帰ろうと思います」とメキシコシティで働く方と話をしたら、是非メスカルも試して!とのアドバイス。オフィス近くの酒屋を覗いてみました。

(以下画像は空港の免税品店のものですが)

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(前回購入したのはこの馬蹄型のテキーラの最上級品)

気が付いたのが・・・え、安い!ということ。どのブランドの最上級品も40ドル程度。ところが免税店で買う場合は60ドル前後。いくら免税でも元値が高かったら意味がないよ、、、トホホ。

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(一見安く見えますが、市内の酒屋はもっと安い)

店員のお姉さんにオススメのテキーラとメスカル、どちらもボトルで40ドル程度のそのブランドでの最上級品を選んで頂きました。割れないように厳重にくるんで預け荷物とします。

テキーラというと一気に飲んでは酔いが回るという、あまり味わいを楽しんだ記憶がないお酒の一つですが(自分の場合)、これがなかなかどうして・・美味しいものは実に美味しい。常温で香りと味わいを楽しみながら飲めるお酒だということを、この歳になってようやく知りました。

ちゃんとアガベ100%で作られ、よく寝かせたテキーラはじっくりチビチビと飲む価値があります。ショットグラスで罰ゲームに一気なんて勿体ない。これはウォッカやジン、ラムにも共通しますね。

駆け出しの利き酒師としては日本酒が恋しくはなりますが、郷に入れば・・で色々開拓してみたいと思います。(そういえば米国バーボン研究も、エントリーレベルを3本購入したところで止まってました→バーボンはじめました

旨安ワイン専門です

築200年を超えるご自宅を案内頂いたDさんに連れられ、彼の馴染みのお店へ夕食へ。家族経営のイタリアン、良い雰囲気です。

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(入り口のBARゾーンと奥のダイニングが全く別の雰囲気)

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(地元の生カキを3人で2ダース)

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(ワインは白で)

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(当然、こちらのガンボも味見)

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(オススメのシュリンプPボーイをメインに)

はい、これ、典型的なニューオリンズの夕食の流れ。メインは魚介パスタや魚のグリルなど、都度お勧めを聞いて変わりますが、生カキから始めてガンボの流れはほぼ自分の中で鉄板です。(全然、イタリアンを感じない。。)

いつものように記憶力が弱いので・・とお断りをいれてからワインのラベルをアプリで撮影。相棒のワインアプリ、Vivinoです。Vivinoはすぐれアプリなので、ラベルを読み取ると瞬時に、ユーザーの評価と、そのワインの市場価格(酒屋価格)も表示してくれます。

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(ワォ。やっぱりモンラッシュとなればそれぐらいしますか)

輝きのある黄金色、美味しい白(≒高い白)特有の香りの重層構造、うぅん・・これ、美味しい。

そして、約67ドル・・お店が出す価格となると2-3倍か・・と、ついはしたなくも頭の中に計算機がカチカチ登場。(ご馳走になっているので)

普段、家では10-20ドルの旨安ワインしか飲んでおりませんし、ワインオーダーがほぼマストなステーキハウスでも最低価格帯の50-70ドルぐらいの安値ワインしか頼みません。(つまり酒屋では20ドルで売っているワイン)

ひそかに動揺していると、Dさんが「そういうアプリって便利なんだろ、ちょっと見せてよ・・」と10〜20ドルばかりが並ぶ私のワインリストをしっかり見られてしまいました(笑) おまけでSakenoteのマイ酒リストも見せると、☆5つ評価は全然ないなぁといいながら、酒談義でまたひとしきり盛り上がりました。

これまでVivinoもSakenoteも記録をつけたりつけなかったりでしたが、折角だから2016年はコンスタントに記録とってみようかと思います。こうして、後でお酒好きな相手とは記録を肴に楽しめる事も分かったので。

 

NYで日本酒〜SAKAGURA

NYマンハッタンで遅い時間の一人飯、あるいは一人で飲み直しの定番はミッドタウンのSAKAGURAです。(43rd St. bt 2&3 av)

姉妹店の蕎麦鳥人と並んでおり、どちらも好きですが、なんとなくランチは鳥人、夜の遅めであれば酒蔵のカウンターでという感じで毎月使い分けて再訪しております。客層は米人客が殆どですが、料理もお酒のラインナップも流石のマンハッタンレベル。

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定番の一人利き酒トレーニング。本日は広島の千福を飲んでみました。酒米は神力という西日本由来のもの(知らなかった)。気になったのは生酛造りで精米歩合85%! なんでもかんでも米削りすぎな風潮に対する挑戦のようで気になりました。

結果、非常に好み。(既に米国生活で基準自体が怪しいですが)

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豆腐サラダにマグロ納豆。

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甘エビ刺し。(これはちょっと外れ)

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千福を今度はカラフェでおかわり。

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鮭カマ焼きと自家製塩辛、白いご飯で〆。

完全に孤独のグルメの一人ご飯状態ですが、五郎のようにあれもこれも頼みすぎて暴飲暴食には走りません。

しかし、これで軽くお一人様お会計100ドルですので、ヒューストンの田舎暮らしでつくづく良かったと思います。マンハッタンで一人暮らし、自炊をしなかったら幾らかかるのでしょうか。恐ろしや。。

<お店の情報>
→SAKAGURA

IPA(インディア・ペールエール)初心者

トリアエズビールからの卒業!と吠えてみたのが前回。

丁寧に言うと、せっかくクラフトビール天国の米国に暮らしているのだから、色々なビールを楽しんでみよう、、地元ビールや大メーカーのビールばっかり飲まずに、というのが趣旨です。

そしてまずクラフトビールといえばIPA、インディア・ペールエールから始めるのが正しいのではないかと、目に付いたシャイナーブランドのIPAを購入からスタートです。

先日読んだビール入門では、アメリカン・ペールエールと、アメリカンなインディア・ペールエールを区別しておりましたが、単にIPAとあるか、ペールエールと店で眺める瓶には表示されています。

味としてはホッブの風味の苦味が強め、色は綺麗な琥珀色。自分は嫌いじゃない方向ですが、奥様はそれほど好みでもないそうです。

毎回6本単位(所謂シックスパック)で買っているとなかなか研究も進まないなぁ・・と思っていたところ(米国はあまりバラ売りしていない)、近所のKrogerで好きなクラフトビール6本を組み合わせて9.9ドルという販促をしていたので、これに飛びつきました。

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(毎日少しずつ同じ醸造所の種類違いなどが飲める!)

REAL ALEという会社が出しているラインナップの中では、苦味が弱めなFIRE MANS〜BLONDE ALEというのが好みな感じでした。

もともと苦味が無いバイツェンをドイツ赴任時代に好きになったぐらいなので、多少は大人の味覚になって苦味にも強くなったとはいえ、ペールエールよりさらに苦味が増したIPAはどストライクでは無いのかもしれません。でもこの香りの強さは魅力的。

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まずはこの棚を制覇するところから。