もしも3日後に地球が滅亡するとしたら、自分はどう過ごすだろうかと考えたことはあるが、8年後に小惑星が衝突し、地球が滅亡する事になったと言われたらどうだろう。
そんな予告から5年が過ぎ、絶望からパニックに陥った世界もいまや奇妙に平穏な小康状態となり、余命3年という時間の中で人生を見つめる人々を描いた本書。
伊坂作品を手に取るのはゴールデンスランバーに続いて2作目ですが、本作も秀逸な舞台設定。明日でも、3日後でもなく、残り3年の命となると、さて・・と考えさせられる。
不平等も多いこの世の中で、全ての人に平等に与えられているのが時間であり死という事実。死を強く感じることこそが、生きることにつながるのかも。
自分で書いた「人生のショートリスト」を読みかえしてみる。明日死ぬとしても、きっとここから大きくはずれることはないだろうな。(追記:その後、俺のバケツとして改題)
■ 175/200冊